パソコンのメモリ増設方法を解説します!
という事で、この記事では次の事を目的としています!
- メモリの増設について、選び方から取り付けまでわかる!
メモリは取り付けが増設が簡単なパーツの1つです!
目次
調査方法
- メモリ増設
- 選び方
- 取り付け方
マルヒの基本的な調査方法はこちらをご参照ください。
メモリ
さらっと解説します!
眠くならないよう、本当に簡単にだけ解説していきたいと思います!
そのため、本来の意味と多少意味の異なる記述をしています。
「ちゃんと」知りたい方は、改めてそれぞれの用語をチェックしてみてくださいね!
メモリの役割
よく作業台や机として表現されます。
「パソコンに机?わかりにくい!」
という声もよく聞きます。
別にもっと簡単で良いと思います。
パソコンでエクセル等のソフトウェアを起動しますね。
このときにそのソフトウェアの内容をパソコンが覚えるための装置がこのメモリになります。
記憶装置と言えばハードディスクの方がイメージしやすいかもしれません。
両者は記憶にアクセスする速度と記憶容量に違いがあります。
メモリの方が速く、記憶容量はハードディスクの方が多いです。
これは文字通りに、桁違いに違ってきます。
また、メモリは電源を切ってしまえば消えてしまうものになります。
そのため、ハードディスクとは役割分担しています。
音楽や動画のようなサイズは大きいけどたまにしか使わない「ファイル」はハードディスクに保管するのが良いですね。
ハードディスクは長く保存する用途で使われます。
一方で例えばブラウザのような「ソフトウェア」はブラウザを使っている間ずっと必要になり、頻繁にその内容を見る必要があります。
もちろんソフトウェアのファイル自体はハードディスクに入っています。
この内容をメモリに記憶させて、CPUが実際にその内容を使うときはメモリにアクセスする事で速い処理を実現しています。
メモリの容量が大きければ同時に動かせるプログラムの量が増えます。
同時にいくつもプログラムを動かしたい方には容量の大きいメモリが必要になります。
CPUの性能と比べてメモリが足りていないと「頭いいのにノートが無くて計算できない」みたいな状況になってしまいます。
メモリはソフトウェアを覚えてCPUとやり取りする記憶装置です!
- メモリの容量が大きければ同時に動かせるプログラムの量が増える!
- 同じ記憶装置のハードディスクとは役割分担しています!
メモリの規格
メモリには種類があります。
正しい種類のメモリを増設しないとパソコンが認識してくれません。
正しい種類のメモリを買わなければいけないと言っても正しい種類がわからないですよね。
「マニュアルを読んでください」とか「マザーボードから調べましょう」、場合によっては「正しいメモリを買ってください」
そういう事ではないんですよね。
どれ買ったらいいのかきちんとわかりやすく解説しないと!
まずどんな種類のメモリの分類があるか一応解説しておきます。
メモリ規格
「DDR3」や「DDR4」等と言った規格があります。
この形のメモリの分類を「メモリ規格」と言います。
メモリ増設をする場合、このメモリ規格を現在使用中のメモリ規格と合わせる必要があります。
チップ規格
メモリ規格とその速度である「1600MHz」等の性能の組合せで決まります。
「DDR3」のメモリ規格で「1600MHz」であれば「DDR3-1600」というチップ規格になります。
モジュール規格
「PC3-12800」等と言った規格があります。
チップ規格と対応しています。
チップ規格が「DDR3-1600」であれば「PC3-12800」が対応します。
チップ規格が「DDR4-1600」であれば「PC4-12800」が対応します。
メモリ規格は現在使用中の規格と合わせる必要がありました。
チップ規格、モジュール規格は必ずしも合わせる必要はありません。
その互換性を正しく理解する事で、選択肢は広がります。
ただ今回ご紹介する選び方では、このモジュール規格もあわせて選ぶ方法でご紹介します。
理由は後述します。
メモリ規格とモジュール規格の対応
チップ規格 | モジュール規格 |
---|---|
DDR2-400 | PC2-3200 |
DDR2-533 | PC2-4200 |
DDR2-667 | PC2-5300 |
DDR2-800 | PC2-6400 |
DDR3-1066 | PC3-8500 |
DDR3-1333 | PC3-10600 |
DDR3-1600 | PC3-12800 |
DDR3-1800 | PC3-14400 |
DDR3-2000 | PC3-16000 |
DDR3-2133 | PC3-17066 |
DDR3-2400 | PC3-19200 |
DDR3-2666 | PC3-21300 |
DDR4-1600 | PC4-6400 |
DDR4-1866 | PC4-14900 |
DDR4-2133 | PC4-17000 |
DDR4-2400 | PC4-19200 |
DDR4-2666 | PC4-21333 |
DDR4-3200 | PC4-25600 |
DDR4-3300 | PC4-26400 |
DDR4-3333 | PC4-26600 |
DDR4-3400 | PC4-27200 |
DDR4-3466 | PC4-27700 |
DDR4-3600 | PC4-28800 |
DDR4-3733 | PC4-29800 |
DDR4-4266 | PC4-34100 |
ちょっとややこしいですよね。
- DDR3等のメモリ規格とそれに速度を加えたチップ規格が、メモリの規格になります
メモリの増設要否
現在使用中のメモリを確認し、メモリの増設要否を確認します。
メモリの調べ方
まずタスクマネージャーを起動します。
もしタスクマネージャーの起動ができればタスクマネージャーの画面まで進んでください。
キーボードから「ウィンドウズキー」を探します。
左手前のctrlキーとAltキーの間にあるウィンドウズのロゴの入ったキーです。
このキーを押しながら、キーボードのRキーを押します。
「ファイル名を指定して実行」ウィンドウが表示されます。
この「名前」に「taskmgr」を入力します。
「OK」ボタンをクリックします。
タスクマネージャーが起動します。
パフォーマンスのメモリを選択します。
ここで確認する点は画像の赤枠部分です。
上段に「DDR3」とありますね。
これがメモリの規格です。
この画像のパソコンでは「DDR3」タイプのメモリ規格になります。
下段の「速度」の「1600MHz」がメモリの速さです。
ここまでで規格が定まります。
今回の場合であれば「DDR3-1600」というタイプ(チップ規格)のメモリになります。
モジュール規格は「PC3-12800」です。
下段の「スロットの使用」が空いている差し込み口数です。
これが「4/4」等だと開いている差し込み口が無いので、既存のメモリを抜き、新しいメモリを挿すことになります。
つまり、単純に増えるわけではないので注意しましょう。
増設の可否
まず拡張してそのメモリが認識されるかを確認頂きます。
ウィンドウズキーを押しながら「X」キーを押します。
続けて「Y」キーを押します。
これで以下の画面が表示されます。
赤枠部分が「64ビット」であれば、メモリを4GB以上に拡張する事ができ、8GB等に拡張可能です。
一方、「32ビット」であれば、メモリを4GB以上拡張できません。
増設の判断
現在の使用量が先程のメモリの確認手順の中で確認できます。
どうなったら必要か、というのは難しいのですが次のような方法で大体確認できます。
まず、自分が使うソフトウェアの状態を作ってください。
フルパワーに起動しまくれば、必然的に求められるスペックも高くなります。
いくつかパターンを決めて、ゲームモード、シゴトモード、ウェブ閲覧モードなどで計測すると良いと思います。
また、それらを組み合わせて、少し無理させた状態を作っても良いかもしれないですね。
このときのコミット済みのGB数を確認します。
図で言うと24.5GBです。
63.9GBはシステムで利用可能なサイズでここはいったん無視で良いです。
コミット済みのGBというのは、パソコンが必要としているメモリの容量です。
この24.5GBがメモリの32GBを上回ると、パソコンのメモリ事情は大変悪化しています。
表面上はメモリが機能していますが、パソコンは必死にメモリをやりくりしている事になります。
ハードディスクをメモリの代わりとして間借りしている状態です。
ハードディスクは速度が遅かったですね。
パソコンは劣悪な状況だと言えます。
すぐさま問題になるわけではありません。
コミット済みのサイズがそのまま常にメモリを必要とするサイズではないからです。
その証拠?として、画像の状態であっても、間借りしています。
24.5GBのはずが、15.8GBが使用中となっていますね。
差分の8.7GBはいったんハードディスクに保存しているという事です。
ソフトウェアを起動しているものの、その利用頻度が低いと、メモリはハードディスクに退避します。
次のソフトウェアの受け口を広く持っておきたいわけですね。
このコミット済みの容量がメモリの容量を上回っているかどうかが、増設の目安になります。
上回っているから必ずしも増設が必要ではない事は先に述べました。
一方で下回っていたとしてもどんどんメモリは食いがふえますから、増設する価値はあります。
体感として「ソフトウェアを起動するとなんか重くなる」というのが、的確なサインなのかもしれませんね。
判断基準は難しいのですが、一定の基準としては今回の方法が使えます。
体感の方がセンサーとしては有効かもしれません。
- 使用中のメモリ状況を確認して見ましょう!
選び方
今回は最も単純に、現在使用中と同じモジュール規格のメモリを増設する方法を紹介します。
この方法ですと確認するためのツール等は入れなくても確認できます。
手軽に調べられるという事ですね!
ただ、使用中と異なる規格のメモリを増設される場合はこの方法では十分な確認ができません。
対応するメモリの規格の確認をより丁寧に行い、互換性等を確認する必要が出てきます。
ただでさえ複雑なのに、より複雑になってしまいます。
そのため、今回は既存のメモリと同一モジュール規格のメモリで増設する方法のご紹介になります。
なお、選ぶ前に一度パソコンのケースを開けてみてください。
マザーボードにメモリが刺さっていると思います。
これと同じように、新しく用意したメモリを指して「カチッ」とやるだけになります。
手順は後述します。
もし開けてみて「ちょっとこれは難しそうだ」となった場合は止めておくのも賢明です。
事前にそこまで調べておくと、買ってみて断念するという事も無いので良いと思いますよ!
対象メモリ
メモリの確認方法で確認したメモリが対象のメモリになります。
「DDR3」タイプのメモリであれば「DDR3」タイプのメモリを購入しなければなりません。
低電圧タイプの「DDR3L」も混ぜて使うのもやめておきましょう。
「1600MHz」のメモリの速さでしたら、この速さと同じメモリを買いましょう。
つまり、この場合であれば「DDR3-1600」というタイプ(チップ規格)のメモリから選びます。
モジュール規格の「PC3-12800」で選んでも大丈夫です。
後はこの規格の中で必要な記憶容量を持つメモリを選びます。
異なるメモリでも大丈夫か
基本的には規格があっていれば使うことができます。
メーカーや型番が違って問題になるのはデュアルチャネルという機能です。
この機能、メモリの速度が上がるのですが、メモリの速度がボトルネックになる事は余りありません。
そのため余り気にせず選んで頂いても問題ないかと思います。
詳しくはこちらで記事にしています!
ネット通販がおすすめです
メモリの購入は実店舗でも可能ですが、ネット通販で問題ありません。
ネット通販に抵抗のある方は実店舗でも大丈夫です。
楽できるのはネット通販ですね。
まず売り場等を探す手間がありません。
チップ規格で検索すればすぐに対象商品が見つかります。
ポイントは、以下の二点です。
- 初期不良時の返品対応が可能か
- 価格
初期不良時の返品交換は普通ネット通販の大手サイトなら可能です。
ショッピングモールサイトなどに出品しているの個人商店や、オークションサイトなどは返品できない場合もあります。
事前に確認しましょう。
後はやはりもう価格の安いもので選んで頂いて大丈夫です。
※著しく口コミが悪い場合は敬遠した方が良いかもしれませんが。
正直メモリの性能は、記載されているメモリサイズ容量です。
一応速さも規格で異なるのですが、選んでいる規格で一定です。
後は壊れにくさ程度です。
これは初期不良でなければまず大丈夫です。
絶対に対応する同じ規格内であれば、基本的には安価な商品で問題ありません!
- 既存メモリのチップ規格もしくはモジュール規格を確認しましょう!
メモリの取り付け方
取り付ける際の画像がありません。
一応撮影した方がいいとも思ったのですが、今回は止めておきます。
理由は二つあります。
- 手順は本当に簡易なのでそのために複雑な手順を用意する必要性が無い。
- 様々なケースに合わせて撮影する事が難しい。
まず、メモリの取り付けは非常に簡単です。
小学生の作るプラモデル位のイメージです。
どちらかというと、メモリを取り付けるまでに至る方が大変です。
「パソコンのケースをねじを緩めて開ける」、「パソコンケースのスライドカバーなどを動かして外す」
こういった方が大変で、かつ網羅的な手順を作れません。
マザーボードによりますし、デスクトップなのかノートなのかでも異なります。
手持ちのパソコンでは沢山用意する事が難しいので、どれも用意しないことにしました。
取り付け方
という事で画像の無いまま取り付けの解説になります。
準備
メモリを準備します。
どのようなパーツがメモリなのか確認しておきます。
また、ドライバーも作業に必要になる可能性が高いです。
必要に合わせて用意します。
そしてパソコンの電源を抜きます。
ノートパソコンならバッテリーを外してください。
背面にバッテリーのロックのようなものがあるはずです。
スライドさせるとバッテリーを取り外せるかと思います。
なお、電源を抜いてから、しばらく放電のために時間を空けます。
1時間も空ければ十分でしょう。
あまり説明されていないようですが、放置せずに作業すると感電や、故障の原因に繋がります。
カバーを開ける
カバーを開けます。
デスクトップですと、背面や側面のねじを外し、カバーを外します。
ノートパソコンですと、やはり背面のねじを外し、カバーを外します。
主に緑色ですが「基盤」が露出すると思います。
様々なケーブルが取り付けられ、メモリが刺さっています。
マザーボードです。
マザーボードのメモリとその差込口を見つける
マザーボードにご用意頂いたメモリと同じようなものが付いてるはずです。
空いている差込口が事前の確認であれば、空いている差込口があるはずなのでそれを確認します。
もし空いている差込口が無ければ刺さっているメモリを抜くことになります。
差込口の両端にメモリ着脱用のロック装置のようなものがあります。
これを開閉し、メモリを外してください。
切り欠きの向きに注意して取り付ける
メモリを切り欠きの向きに注意して取り付けます。
差込口の片側に切り欠きがあります。
メモリにも切り欠きがあるので、この向きが合うように取り付けてください。
おそらく差込口の両端の着脱ロック装置のようなものがあるはずです。
これがカチッとなると思います。
もしなら無くても十分に刺さっていて抜けなければ問題ないでしょう。
刺さっていないかもと力を入れすぎるとメモリや基盤を痛めるので注意しましょう。
カバーを閉め、電源を入れる
カバーを取り外したときと逆の手順で閉めます。
電源を入れます。
メモリの確認
まず正常に起動すれば基本的にはひとまず安心です。
正常に起動しなければ一度同じ手順でメモリを取り外してください。
これで正常起動すればメモリに深刻な問題がある可能性があります。
販売元に問合せましょう。
メモリを確認した際の手順でメモリの容量が増えていれば増設成功です。
カチってはめるだけで、余り難しい作業はないですよね!
- メモリ増設作業はとっても簡単です!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
メモリの規格がややこしくて沢山あってちょっと困惑してしまうかもしれません。
でも、調べ方さえわかって、同じものを買えばいいという方法であれば、それほど難しくありませんね!
作業自体も単純です。
そのためメモリ増設はパソコン改造としてはとても入門的になります。
パソコンがちょっと重いと感じて来たら、買い替えるよりも増設にトライしてみるのもありですよ!
- 使用中のメモリ使用量を確認し、メモリの増設の判断基準に利用しましょう!
- 増設を検討する際に、一度ケースを開けてみましょう!
- メモリのチップ規格、モジュール規格を合わせて増設しましょう!
- メモリ選びは規格さえ合えば、価格と店舗サービス重視選びましょう!
- 増設作業はプラモデル感覚でできちゃいます!
ここまでお読みくださりありがとうございました!